【イベントレポート】:第2回四半期FXマーケット報告・勉強会レポート『バイナリーオプション規制の明確化に向けて』

【オリジナル配信】

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 今回で2回目となった、FOREXPRESSと私達フォレックス・マグネイト日本版主催による四半期FXマーケット報告・勉強会 &交流会が、先月末、東京・八重洲富士屋ホテル2F「櫻の間」で行われた。

 今回の講演は、最新版の2012年第4四半期調査報告書から見る世界のFX市場動向の報告と、バイナリーオプションの大手ソリューションプロバイダーであるTradoLogic社(協賛)のPRセッション、そして同社シニアアドバイザーによるバイナリーオプション規制についての講演の3部構成。FX業者を始め、協会関係、メディア関係、システム関連業者等64社からの申込があり、合計120名以上が集った。

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フォレックス・マグネイト日本版ウェスタン株式会社ディレクター安齋一雄氏
 フォレックス・マグネイトの最新版リテールFX市場調査報告書に基づいた安斎氏の講演。
2012年第4四半期には主に5つのトレンド『横ばい状態の取引高』、『米国規制強化による影響』、『テクノロジー開発』、『バイナリーオプション市場の成長』、『エマージング通貨商品の増加』があった。世界全体でみるとFX取引高横ばい状態であるが、日本の取引高は、衆議院解散や総選挙等の影響で第4四半期後半に急増した。日本の取引高は世界全体の約3割を占めており、日本のFX市場のパワーは未だに大きい。ブローカー別の取引高ランキングでも、世界トップ5の内、1位GMOクリック証券、3位DMM.com証券、5位の外為オンラインと日系ブローカーが3社ランクインしている。

 取引高の低迷にも関わらず、テクノロジー開発は着々と進歩している。特に成長が著しいのはECNである。また、ソーシャル&コピートレーディング等ニッチ分野の開発競争も加速している。

 目覚ましい成長を遂げているバイナリーオプション市場。Googleトレンドによる「binary options」の検索数は1年で約2倍に成長。日本でもバイナリーオプションの規制が始まり、本格的に市場が作り上げられるだろう。バイナリーオプションの規制については、第3部、Shoham Cohen氏の講演にてグローバルな視点での規制の流れやその対応策が語られた。

 また、11月にロンドンで開催された初のフォレックス・マグネイトサミットについての報告も行われた。世界中からFX関連企業の経営陣達が当サミットに集結し、大盛況の中幕を閉じた。実際にサミットに参加した安斎氏は、注目のパネルディスカッションの概要について報告を行った。各分野のエキスパート達によるパネルディスカッションは、専門的な意見を聞けるだけではなく、ビジネスにおける新たなアイディアやヒントをもたらす良いチャンスでもある。
(パネルディスカッションの詳細は第4四半期リテールFX市場調査報告書にて公開)

 これらのさらに詳しい内容や、その他様々な注目トピックスについては『第4四半期リテールFX市場調査報告書』で全て見る事が出来る。

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TradoLogic社 創業者Ilan Tzory氏

 フォレックス・マグネイトでも何度も記事で取り上げられているバイナリーオプション業界のパイオニア『TradoLogic社』。同社の卓越したテクノロジーを搭載したソリューションを提供し、世界中に多数のブランドを抱える。今回はそのTradoLogic社CEOのIlan Tzorya 氏による初の日本講演であった。同社の商品紹介を始め、バイナリーオプション業界に対する姿勢もはっきり示された。

 まずは同社の主力商品である『BINARIX』・『OMNIX』・『TRADIX』の紹介。BINARIXは、ウェブ版のバイナリー取引プラットフォームで、一般的な機能に加え、エクステンド(満期日の延長)、クローズ(満期前の利益確定/損失限定)、ダブル(保有オプションの投資額を倍増)、インシュアランス(元の投資額の返金を保証)、オートトレード(目標利益まで自動で連続取引)等、特許取得の数々の機能がある。同社独自の最先端テクノロジーはエンドユーザーに柔軟性と使い易さを提供している。やはり、どんなに高度なテクノロジーを使っても「シンプルで分かりやすい」事は重要である。また、メタトレーダー4との完全統合も提供している。

 OMNIXは、管理システムで、顧客管理から社内管理まで行う事が可能だ。顧客サービスに必要なあらゆるツール、例えばアラート機能、電子メールテンプレート管理、ボーナスシステム、ユーザー分析、ウェブサイトやモバイルサイト管理、アフィリエイト管理、ビジネスインテリジェンス等を含む。Tzorya氏は、こうした細やかな分析やサポートを提供出来る事はブローカーにとって顧客維持、取引高増加へ繋がると強調した。

 そして、TRADIXは、プライシングとリスク管理のシステムである。プライス管理、モニタリング、ディール作成&管理、ヘッジ・リクイディティブリッジ管理等、リスクや取引の整合性を徹底的に管理出来るシステムである。

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Tzorya氏はバイナリーオプションブローカーの課題として下記3点を提起した。

  • 顧客獲得コストの増加
  • ペイアウトの引き上げ競争
  • 規制問題

顧客獲得コストの増加は、競合との顧客獲得競争が激しくなるほどそれに係るコストも増加する。同社は、ユーザーのサイト内滞在時間の延びが取引高増加、そして収益増加をもたらす一つの重要な要因と考えている。ユーザーの取引高を引き上げる為に、徹底したユーザー行動の分析・統計・管理、マーケティングの管理、インディケーター、ソーシャルトレーディング等が行える数多くのツールを用意している。

ペイアウトが引きあがる程、プライシングとリスク管理がさらに必要になる。同社では最大95%のペイアウト設定が可能であり、高度なリアルタイムモニタリングや、エクスポージャー・ヘッジ管理、ロイターやLeverateを含む複数のソース元からのクオートや、不正防止機能等を完備。

規制に対する取り組みも積極的で、Tzorya氏によると同社は5カ国以上の規制当局とコンタクトをとり、規制に順守したシステム、プラットフォームを構築。『公正さと透明性』をブローカー、マーケットメーカー、エンドユーザーに提供している。

また、タッチ/ノータッチ、イン/アウトのように両方向の取引が『フェアバリュー(公平な価格)』、つまり同一価格で可能なのである。そして売りオプションも提供しFXのようにショートやロングのポジションが建てられる。

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最後にTzorya氏は、今後も引き続き世界の主要規制当局と連携し、最先端のテクノロジーを駆使した多様なツールと更なる透明性の提供、そして現在成長段階にあるバイナリーオプション業界について正しい知識や情報を投資家に提供する必要があるとまとめた。バイナリーオプションの規制に関する詳細については第3部に続く。

■TradoLogic社関連記事:

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eTechTrade社TradoLogic社シニアアドバイザーShoham Cohen氏

 第3部は、前回の四半期報告・勉強会でも講演を行った、TradoLogic社シニアアドバイザーを務めるShoham Cohen氏による講演であった。バイナリーオプションに関わる世界の様々な動き・歴史が非常に分かりやすい時系列で解説された。

 まずは規制関連の動きについて。2005年に賭博規制委員会がバイナリーオプションを規制対象とし、これに続きOCC、米SEC、欧州委員会、日本金融庁、ASIC、SFC、CySec、CONSOBの各規制当局が動きを見せた。2013年、2014年はさらにバイナリーを規制する当局が増えるだろう。

 次にバイナリーオプション取引の導入に関する動きだ。2003年、イギリスのIG Marketsがバイナリーベッティングという形で最初にバイナリーオプションを導入し、2008年からNYSEEURONEXT、CBOE、NADEXが続いた。

 そして、リテールのFXがどのように成長してきたかを参照しながら、バイナリー業界の動向を比較するグラフ。

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 1996年半ばから2001年までは多くの企業がFXに関心を示し、取引銘柄やプラットフォームの開発が行われる『開発準備期間(Development Phase)』であった。このフェーズをバイナリーオプションに当てはめると2007年8月頃から2012年頃に値する。
2001年頃から、開発されたFXのプラットフォーム等が導入され始める『導入期間(Introduction Phase)』に突入する。2006年からは『成長期(Growth Phase)』に入り、次の『成熟期(Maturity Phase)』がいつになるのかはまだ明確ではない。バイナリーの導入期間は2012年からスタートしたとされが、バイナリーの導入期間もFXと同じく約5年間要するのか否かはまだ未知である。リテールFXはFX市場全体の5%を占め非常に大きい。バイナリーオプションもその一端となりうる。

 バイナリーオプションのポテンシャル:これには多くの参加者のブローカー達も大きな関心を示した事だろう。バイナリーオプションの時代は、リテールFXの時代と異なり、アクセシビリティーが向上し、様々な取引プラットフォームを使用してきたユーザーの知識も備わっているので、FXと比べ幅広い顧客へのリーチが容易である。ブローカーがより多様な特徴を持つほど、ユーザーがより多くの方法で利益をあげられるものであると述べた。

 最後に、前回の勉強会でも取り上げた金融商品 vs ゲーム商品について。これは何ヵ月も議論されている議題だが、Cohen氏は金融商品とゲーム商品の境目を明確にしていくべきである事を強調した。各自が持つ考えや意見をしっかり発言し、他の人の意見にも耳を傾け、バイナリーオプションを正しい方向に導いていかなければならない。バイナリーオプションは単なるゲームではなく、リアルタイムのマーケットデータに基づいており、ユーザーはファンダメンタルとテクニカル面でのスキルを有する必要がある。バイナリーオプションには、投機的な要素である「レバレッジ」が存在しない為、ギャンブルやFXよりも制御されている。バイナリーオプションとギャンブルの境界線が明確化されたところで、第3部は幕を閉じた。

※さらに多くのイベント写真はフォレックス・マグネイト日本版facebookページにて公開中。

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