FXだけじゃない、FXもできる:日産センチュリー証券の圧倒的なプロダクツ多様性に迫る(第2回)

第1回の続き)

100円ショップのコンセプト

 日産センチュリー証券の二家英彰社長は、店頭FX事業を開始したのは、近年、力を入れているデリバティブ取引の一環であり、顧客に対する商品のラインナップを増やすためだと、明快に答える。「わかりやすくするために、100円ショップにたとえてご説明しましょう。100円ショップで、お客様に原価の高い商品ばかり買われたら儲かりませんが、100円ショップですからいろいろと原価の安い商品も買ってもらえます。だから儲かるのです。当社のインターネット取引も似たようなコンセプトで、商品ラインナップを増やそうとしているのです。たとえばある特定のアイテムだけで利益を上げる依存型でなくてもよいのなら、いくらでもアイテムを揃えておいた方がよいのです。」

 このことから、セブン社買収はあくまでも店頭FXを日産センチュリー証券のラインナップの一つとしてとらえているため、ゼロからのスタートではなく既存のFX会社を買収したということが判明する。

FXだけで収益を上げなくてもいい

 しかし、今からFX事業に参戦するということは、スプレッド競争は避けて通れないのではないかと危惧してしまうのだが、二家社長はこの点に関しても明快だ。「当社は、対面取引によるリテールビジネスの売り上げが約7割、残りの3割はデリバティブ取引で、すでに証券会社として収益構造が成立しているので、FXだけに依存した収益構造を考えなくてもよいのです。当社では、FXだけができるのではなく、FXもできるのです。お客様に様々なプロダクツを取引可能な機会を提供し、またそれによってお客様の収益がトータルで上がっていただけるような環境にしたいのです。」

 業界が淘汰されつつあるとはいえ、事業計画とそれに該当するFX会社の買収には非常に苦労した。セブン社には、システムトレード顧客に認知度があり、NDD(No Dealing Desk=ディーラーを介さないインターバンク直結方式)などの特長があることから、また日産センチュリー証券が今後注力しようとしている中級~上級の顧客基盤がすでに備わっていたということも魅力だった。

 セブン社を子会社としたことは、ホワイトラベルというコストを最低限に抑えることが可能なビジネスモデルとなった。そしてコストが抑えられ、また対面取引の証券ビジネスが堅調であれば、FXからの収益を顧客に還元することも可能だと二家社長は言う。

第3回へ続く)

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