ソーシャルトレーディング、マネーマネージャー、ミラートレーディングおよび規制

フォレックス・マグネイト日本版より配信】

 今週初め、フォレックス・マグネイトでは、Tradeslide社がマネーマネージャーとして認可を受けると記事を掲載した。自動取引業界に影響を与えうる、EUと英国の規制施行の可能性を受け、そこに前もって入っておくことを意図したものである。問題となるのは、コピー・トレーディングに接続する、リテール顧客に提供されるサービスが、ポートフォリオ運用にあたるのか否かという点である。顧客が自分自身の取引の執行を管理できないからである。

委託と管理が融合した取引

 顧客に代わり取引されるファンド投資と同様に、コピー・トレーディングの顧客は基本的に、自らの口座が活発に取引される状況に置かれる。しかし、顧客が資金を預託しユニットが発行されるミューチュアルファンドや年金基金とは異なり、コピー・トレーディングは個人の口座を接続させ、その口座がコントロールされることを認めるものだ。そのため、コピー・トレーディング・サービスにはトレードリーダー、コピー・トレーディング・プラットフォーム、および実行するブローカーが関与することになる。Tradeslide社の発表を受け、フォレックス・マグネイトは複数のブローカーに取材を行い、本件と、昨年公表されたESMA(欧州証券市場監督局)の見解について聴取した。

 最大のソーシャル・トレーディング・ネットワークであるeToro社を代表し、COOのAvi Sela氏にコメントを求めたが、予想される規制の枠組みについては、特にコメントはなかった。しかしSela氏は、既存規制の適合性を左右するESMAの発表およびこの問題にも対応していると説明した。「ESMAによる発表を受け、弊社は弁護士と関連する規制当局に相談したところ、弊社独自のビジネスモデルにおいて、ライセンスの拡張は必要がないことがわかりました」と同氏は述べた。Sela氏は、ネットワークとブローカー業務を合わせて営むことで柔軟性が得られると付け加えた。「eToro社では商品開発と規制された金融事業の両方を営んでいるため、規制の変化に適切に対応することができ、必要であればそれに応じて弊社の商品提供や認可について調整できるのです。」

EU圏外からの視点

 EU圏外からの見解も聴取するため、オーストラリアのIC Markets社の取締役、Andrew Budzinski氏に取材を行った。同社の事業は、多くの資金運用(PAMM運用およびMAM運用)パートナーを擁している。Budzinski氏は、IC Markets社は海外のマネーマネージャーすべてに、リーガルオピニオンを提供するか、規制を受けるよう求めていると説明した。規制状況に関しては、現在の法律は「依然として、極めて緩いもの」と評した。また、同氏は次のように付け加えた。「基準を設ける会社が現れてきているのは間違いありません。規制されたシグナル・トレーディングやソーシャル・トレーディングの会社が増えることで、徐々に状況は変わってくるでしょう。」

 全体的にみて、コピー・トレーディングは依然、市場のグレーゾーンである。コピー・トレーディングは、一方ではポートフォリオ運用の要素を有し、顧客は口座を接続させ、他者の運用にパフォーマンスを依存させる。他方、リテール顧客は戦略の選択にあたって、より発言権を有し、取引半ばでポジションをクローズすることも多い。そのため、利益相反問題を確実に抑えながら、顧客の権限を維持するためのポリシーなど、同様の規制が当局から課されても驚くにはあたらないであろう。

フォレックス・マグネイト日本版

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