シンガポール通貨監督庁(MAS)、FXレバレッジ引き下げへ

フォレックス・マグネイト日本版より配信】

先進国の規制当局は、金融商品の店頭取引(OTC)に伴う多くのリスク管理に取り組んできた。東南アジア経済を牽引するシンガポール当局もFX及びCFDの証拠金取引に伴うレバレッジ規制に動く。当局の新提案は、証拠金率を2%から5%へ引き上げ(レバレッジを50倍から20倍へ引き下げ)たいというもの。

シンガポール通貨監督庁(MAS)は、リテール投資家がOTC商品を取引し、理解不足から多額の損失を被ったことを当局に相談された場合の対応の難しさに苦慮し、その解決策が主要な関心事となっている。シンガポールはアジアの先進経済国として、香港と並び、金融センターとしての覇権を争っている。堅牢で厳格な規制環境を携え、この小さな島国はアジアのもっとも流動性の高い市場の一つとなっている。

シンガポールの投資家は、現物株式、先物を含む多くの投資商品に加え、2005年からはCFDに投資してきた。MASは、株式、商品、FXを含むCFDの自己取引に該当するディーリングを行う業者を規制している。

英国のブローカーがMASの規制下で、まず初めにアジア本部を立ち上げた。IG,CITY,CMC,GFT及びサクソバンクだ。市場を支配する現地業者、Philip Capitalも健在だ。

OTC商品は、商品取引法(Commodity Trading Act)の規制下にあり、新たなレバレッジ規制の提案は、証券先物法(Securities and Futures Act)に対して、一層の権限を与えようとしている。さらに、MASは、商品、クレジット、株式、外国為替、金利等のアセットクラスのOTCデリバティブ取引を規制する方向で検討している。
新たな規制は、下記取引に照準を絞っている。

  • デリバティブ業者によるクレジットリスクマネジメントを強化し、リテール投資家による過度なレバレッジリスクを緩和すること
  • リテール投資家を扱うデリバティブ業者が規制要件を満たし、ゴーイングコンサーンとして事業を継続できる十分な資本を保持し、倒産に陥った場合には、速やかに適切かつ秩序だった事業の再編を促進できることを確実にすること
  • デリバティブ業者が倒産した際にリテール投資家の資金と資産を保護し、返還する機能を強化すること
  • 非上場証拠金デリバティブ取引に伴うリスク開示を強化し、リテール投資家が十分な情報を得て、当該商品の投資にかかる適正度合を判断できるようにすること

シンガポールは、世界で5番目の外国為替取引センターであり、その取引量は日量約500億ドルに達する。

シンガポールは、洗練された投資家が集結し、全国で関連投資教育が盛んだ。投資教育業者は、シンガポールのみならず、マレーシア、インドネシアからの顧客も合わせて取引業者に紹介してきた。

レバレッジの変更は、米国や日本で、多くの投資家に影響を与えた。シンガポールにおけるレバレッジの変更は、アジアの金融ハブとしてのシンガポールの地位に影響を与えよう。中国、インド等の企業が彼らの通貨取引リスクをコントロールする代替拠点を探す可能性がある。

フォレックス・マグネイトは、2012年第1四半期レポートの中で、シンガポールのFXビジネスに関する詳細レポートを提供している。
フォレックス・マグネイト日本版

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