蔓延するクローンサイト、英当局とマルタ当局が未認可のFXサイトに警笛
【フォレックス・マグネイト日本版より配信】
9日、ユーロ圏の2つの規制当局から、詐欺・クローンサイトの出現についてプレスリリースが発表された。これらの詐欺サイトは個人情報を収集し、被害者から不正に資金を集めるものもある。
イギリスの金融行動監視機構(FCA)は、IAF Capital Limited社とSVS Securities社のクローンサイトの詳細についてプレスリリースを出した。どちらの業者のUKでサービスをプロモーションしたり提供する認可をFCAから受けているとし、前者はhttp://en.iafcap.comというウェブサイトを運営、後者のサイトは、当局によって既にドメインが閉鎖されている。両社ともに模倣元の業者のオリジナルのウェブサイトから情報をコピーしていた。
マルタ金融庁(MFSA)は、UKのドメインを持つSky Forex社の『www.skyforex.co.uk』というサイトと、FXDealer社の『www.fxdealer.us』というサイトを指摘した。後者は、グローバルで展開するFXDD(FXDirectDealer, LLC)社と名前が酷似している。
Sky Forexのサイトはクローンではないが、マネージドFXサービスの提供とMFSAの規制を受けている事を謳っており「Sky」の名の通り「非常に高い(Sky-high)」リターンを提供するというのだ。
両社ともに、オンラインFX取引に関するサービスを提供しているとされているが、MFSAの認可の下、合法的にサービスを提供するライセンスを保持したブローカーであると見せかけていた。しかし、実際、両社はマルタ当局の管轄内で営業する権利のない未認可の企業であった。
FX関連のクローンサイトが蔓延
フォレックス・マグネイトでも最近詐欺サイトについて取り上げたが、このようなサイトが最近急増しているようだ。このトレンドは、業界に悪影響を及ぼすだけではなく、企業が脆弱性の可能性について用心深く監視する必要がある事を示す。得体の知れないデジタル企業によってハイジャックされたサイトを見かけたらすぐさま当局に報告するべきである。
クローンサイトの狙いは、個人情報を集めたり、新規口座開設と称し資金を入金させる為である。詐欺業者は、実際の業者の名前や電話番号、住所、規制番号等を使用している可能性もある為、FCAはこれらのサイトの被害者にならぬよう細心の注意を払うよう警告を行った。
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