英FCA、FX市場操作の調査着手を発表
【フォレックス・マグネイト日本版より配信】
英国に拠点を置く金融規制当局のFCA(英金融行為監督機構)は、世界的に最も流動性が高い資産クラスに影響を及ぼした先日の不正事件について、多くの規制当局と同様に調査を開始することを公式に発表した。FCAは、同局のウェブサイトに掲載の通知概要のなかで、現在為替相場操作を調査中であることを発表した。
この相場操作は今年6月12日にブルームバーグ社が報告したことにより発覚したもので、トレーダーによる注文のフロントランニングが行われたこと、およびFCAが本件を調査中であることが証言された。
10月4日、スイスの金融監督局が本件への調査に乗り出すことを発表した。FX市場は真の金融商品取引としての地位確立のため、他の資産クラスと激しく競合していたが、本件によりOTC FX市場の信頼性は揺いだ。
FCAは16日、以下の内容の声明書を発行した。「我々は現在、FX(外国為替)市場の取引と関連がある数多くの企業について、複数の機関または金融当局と共に調査を実施中である。」
「調査の一環として、我々は市場参加者を含む幅広い範囲を対象に、情報の収集を行っている。現在のところ調査は初期段階にあり、処分につながる不正行為の有無を結論付けるにはしばらく時間がかかりそうだ。」
複数の銀行が処罰の対象となったLIBORの不正操作に続き、今度はFX市場の不正操作が露呈した。市場操作は(銀行の)顧客に対する詐欺行為として見なされ、かなりの金銭的価値を不正操作したものとして、今回の混乱の加担者には、厳しい法的措置がとられるはずだ。
FCAは、本件を機密にかかわる問題であるとして、以下のように報告書を締めくくった。「調査については、これ以上のコメントを差し控える。」
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